テラ 京都編
京都のまちなか、はたまた地獄?旅する演劇の現在地
2018年フェスティバル/トーキョー、2019年アフリカ・チュニジアのカルタゴ演劇祭で話題となり、2020年にはタイのアーティストによってリメイクされた観客参加型パフォーマンス『テラ』。2021年春、日本チーム2年ぶりの新作として、京都の禅寺・興聖寺を舞台に生まれ変わりました。
演出:坂⽥ゆかり
出演:稲継美保
⾳楽:⽥中教順
ドラマトゥルク:渡辺真帆
⾐裳:藤⾕⾹⼦(FAIFAI)
⾐装協⼒:Phablic×Kazui
制作:宮武亜季
写真記録:北川啓太
映像記録:ON-EI(佐々⽊美佳、紫藤佑弥、⿊井岬)
アフタートーク進⾏:⽥中⾥奈
企画・主催:合同会社UPN
特別協⼒:臨済宗 興聖寺
協⼒:京都芸術センター(制作⽀援事業)
コンセプト:TERASIA
原案:
● 三好⼗郎「詩劇『⽔仙と⽊⿂』−一少⼥の歌える−」(1957)
● 安部公房『カンガルー・ノート』(1991)
● 臨済宗興聖寺公式YouTubeチャンネル「坐禅のチカラ 和尚のほっこり修⾏TV」
『【朝の法話】第6回 ⼤海をわたる〜はまかぜに乗って』(2020)
引⽤:
● 吉岡実「僧侶」(1958)
● 興聖寺聖典「卻瘟神呪」
● 富岡多恵⼦「物語の明くる⽇」(1961)
参考:
● ⼭折哲雄監修「あなたの知らない栄⻄と臨済宗」(2014)
2018年に初演された演劇作品『テラ』を、京都の臨済宗・興聖寺での上演に合わせて3年ぶりにアップデートした新バージョン。アジアの演劇プロジェクト「テラジア|隔離の時代を旅する演劇」の一環として制作された。
"初演版は、三好十郎の詩劇『水仙と木魚――一少女の歌える――』(1957)を主軸としつつ、浄土宗の「四誓偈」(経典『仏説無量寿経』)や吉岡実の詩「僧侶」(1958)、さらには出演者の生い立ちといったさまざまなテキストを場面ごとに用いて、現実とフィクションの境目をひょいと反復横跳びしていたのが印象的だった。今回の京都編では、新たなリソースとして、安倍公房の『カンガルー・ノート』(1991)や富岡多恵子の詩「物語の明くる日」(1961)、そして会場となった臨済宗の興聖寺に伝わる聖典やYouTube法話が加わった。これらのテキストの断片がまるでコラージュのように繋ぎ合わされ、集合的に作品を形作っている。"
メルキュール・デザール Pickup (2021/4/15) |『テラ 京都編』|田中 里奈 より引用